歴史的な円安の影響で、ドル建て保険の加入者から払込満了となる10年後に解約すべきか、いま途中解約すべきかの問い合わせが急増しています。
保険営業に相談すると、解約払戻金を元に一時払いドル建て保険に見直しを勧められているケースもあるでしょう。
でも、ドル建て保険の解約は大きく損をしてしまう可能性があるので要注意です。
そこでこの記事では、業歴13年現役FPとして2,000世帯以上の相談を受けてきた筆者が、メットライフ生命のドル建て保険『ドルスマート』『ドルアドバンス』『ドル養老』をいつ解約すべきか、解約後の考え方などを徹底解説します。
最後まで読めば、ドル建て保険の解約のタイミングを判断できるようになります。
- 《この記事の結論》払込満了まで5年以上あるなら、円安の今は途中解約も全然あり!
- 払込満了まで5年以上あるなら、歴史的円安の今、途中解約は全然あり!
特に資産運用・貯金として入ったなら、ローリスク・ローリターンのドル建て保険よりNISAやiDeCoに切り替えた方が、将来的に積立金が増える可能性が高い。
NISA・iDeCoは長期継続するほど元本割れリスクを抑えられ、積立金増加が期待できます。
ドル建て保険の代わりに死亡保険に入るなら、『掛捨て保険』で最低限必要な期間で保障を持ちつつ、NISA・iDeCoを活用すればドル建て保険より経済合理性の高い備えができます。
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ドル建て保険で多い解約理由

- 【理由①】円安の影響で保険料支払いが厳しい
- 【理由②】運用目的ならNISAやiDeCoでやった方が増えるからやめたい
- 【理由③】円安なら途中解約してもダメージ浅くて済むから解約したい
- 【理由④】予定利率と実質利回りに大きな乖離があり、思ったより増えないと感じた
【理由①】円安の影響で保険料支払いが厳しい

為替の影響を受けて保険料が毎月変動する仕組みで、円高の月は保険料が低く、円安の月は保険料が高くなります。
加入時はそこまで円安に進まないだろうと思って加入した人が、最近の歴史的な円安で保険料が大きく上がってしまい継続するのが厳しくなり、解約する理由となっています。
- 2020年1月に加入、毎月の保険料200米ドルだった場合
- USドル/円の為替レートの推移をもとに小数点以下切り捨てで計算
・2020年1月 200米ドル × 為替レート109円 = 支払い保険料21,800円
・2020年7月 200米ドル × 為替レート106円 = 支払い保険料21,200円
・2021年1月 200米ドル × 為替レート103円 = 支払い保険料20,600円
・2021年7月 200米ドル × 為替レート110円 = 支払い保険料22,000円
・2022年1月 200米ドル × 為替レート114円 = 支払い保険料22,800円
・2022年7月 200米ドル × 為替レート136円 = 支払い保険料27,200円
・2022年10月 200米ドル × 為替レート147円 = 支払い保険料29,400円
・2023年1月 200米ドル × 為替レート130円 = 支払い保険料26,000円
・2023年5月 200米ドル × 為替レート137円 = 支払い保険料27,400円
保険料が大きくブレたとしても、結局のところ解約返戻金・死亡保険金を受け取る時の為替によって損得が決まる。

為替は将来どうなるか、予測は誰にも出来ない。
【理由②】運用目的ならNISAやiDeCoでやった方が増えるからやめたい

運用目的でドル建て保険に入るのは時間の浪費となり勿体無いです。
同じ時間をかければNISAやiDeCoの方が積立金が増える可能性が高いので、ドル建て保険を解約してNISAなどを始めるケースは多いです。
『ドルスマートS(低解約返戻金型)』と『つみたてNISA』どっちが増える?
- 性別:男性
- 年齢:30歳
- 保険料払込期間:65歳まで
- 保険料:70.25米ドル → 9,799円(為替レート139,49円の場合)
- ドルスマートSの想定リターン:年率2.5%で計算
- つみたてNISAの想定リターン:年率5%で計算
65歳時点 払込保険料総額 | 65歳時点 運用成果 | 返戻率 | |
---|---|---|---|
ドルスマートS | 29,505米ドル →4,115,652円 (為替139.49円で計算) | 31,619.56米ドル →4,410,612円 (為替139.49円で計算) | 106.1% |
つみたてNISA (eMAXIS Slim 全世界株式オールカントリー) | 4,115,580円 (9,799円×12ヶ月×35年で計算) | 11,132,570円 | 270.4% |

死亡保障が必要ないなら『保険』に入る意味がない。特に長期運用できるなら保険以外で考えた方が無駄がない。
【理由③】円安なら途中解約してもダメージ浅くて済むから解約したい
歴史的な円安なら、解約すれば常時より損失が少なくて済むからと解約するか悩んでいた人が解約に踏み切るケースは多いです。
特に『低解約返戻金特則』をつけている場合の途中解約は大きく損してしまうから、大きく円安に進んでいる時の解約はチャンスでもあります。
- 途中解約した場合の一例
- 払込保険料:12,645ドル
解約返戻金:7,615ドル → 為替レート110円 = 837,650円
→ 為替レート140円 = 1,066,100円

過去27年間の平均為替レートは110円だが、2023年6月は140円ほど。継続を迷っている時に円安を迎えているなら解約チャンス。
【理由④】予定利率と実質利回りに大きな乖離があり、思ったより増えないと感じた
ドルスマートSは予定利率2.5%が最低保証されてますが、『実質利回り』は予定利率と大きく乖離があるので注意が必要です。
「2.5%の金利が毎年つくと思って入ったのに、全然増えてない…」
と、貯金目的で入った場合は積立金が思ったより増えず、他で運用しようと解約する人も多いです。

為替レートが最初から最後まで変わらなかったと仮定した場合、予定利率2.5%で35年間払込しても実質利回りはたったの年0.4%と低い。
ドルスマートSの実質利回りを検証

検証条件
- 年齢:30歳
- 性別:男性
- 保険料払込期間:65歳まで
- 保険料:70.25ドル
- 低解約返戻金特則付き
年齢 | 払込保険料総額 | 年2.5%の場合の 解約返戻金 | 年3%の場合の 解約返戻金 | 年3.5%の場合の 解約返戻金 |
---|---|---|---|---|
65歳 (払込満了時) | 29,505ドル | 31,619ドル (実質利回り:年0.4%) | 35,744ドル (実質利回り:年1.1%) | 40,292ドル (実質利回り:年1.7%) |

払込満了時に解約するなら、少しでも円高に触れると元本割れを起こす可能性が高い。
《状況別》解約で迷っている場合、ドル建て保険はいつ解約すべき?

- 【状況①】入ったばかりで悩んでいるならすぐに途中解約
- 【状況②】払込満了まであと数年なら継続して、払込満了後に解約
- 【状況③】積立金を使いたい時期が10年以上先なら途中解約
【状況①】入ったばかりで悩んでいるならすぐに途中解約しよう
払込期間に関わらず、入ったばかりで迷っているなら損してでもすぐに解約すべきです。
加入して間もない場合、解約払戻金は全くないか、あってもごく僅かとなってしまいますが、途中解約後にNISAなどで積立していけば、長期的視点でドルスマートSの解約時の損失を取り戻せる可能性は高いです。

NISAで株式投資で長期運用すればドルスマートSより増える可能性が高い。貯蓄として同じ時間を掛けるならドルスマートSは時間の無駄。
【状況②】払込満了まであと数年なら継続して、払込満了後に解約しよう
払込満了まで5年未満なら、最後まで継続して払込満了後に解約すべきです。
特に『低解約返戻金特則』をつけていて、途中解約時に大きく損してしまうなら、残り数年の払込をしてしまった方が良いでしょう。
払込満了後はそのまま解約せずに契約継続するのもありですし、もっと運用益を狙いたいなら解約して解約返戻金を違う投資性商品に入れ直すのもありですので、色々な選択肢を知りたい人はFPに無料相談して教えてもらいましょう。

長期運用できるなら、2024年1月開始の新NISAで解約返戻金を充てるのも効果的。
【状況③】積立金を使いたい時期が10年以上先なら途中解約しよう
積立金を使いたい時期が10年以上先なら途中解約してNISAなど保険以外で積立した方が、増える可能性が高く、損失を取り戻せる可能性もあります。
もし、積立金を使いたい時期が10年未満なら、お金が必要になる時期まで継続しましょう。

NISAなどで株式投資をする場合、10年以内で積立金を使うとなると元本割れリスクが高くなる。
どんな投資方法が最適なのかFPに無料相談して解決!NISA・iDeCoの仕組みも教えてくれる!
解約払戻金を元に一時払いドル建て保険に入るのはあり?なし?

- 死亡保障目的での一時払いドル建て保険への見直しはあり
- 資産運用目的での一時払いドル建て保険への見直しは無駄
死亡保障目的での一時払いドル建て保険はあり
『ドルスマートS』『ドルアドバンス』『ドル養老』を解約して、解約返戻金をもとに死亡保障目的のために一時払いドル建て保険に入るのは、とても有効な見直し方法です。
ドル建て一時払い保険は加入時の利率が高ければ、払込保険料に対し大きな死亡保険金を備えることができるので、相続税対策としても有効です。

一時払いドル建て保険は色々な保険会社が取り扱っているのでFPに比較してもらおう。
資産運用目的での一時払いドル建て保険への見直しは無駄
『ドルスマートS』『ドルアドバンス』『ドル養老』を解約して、資産運用目的で解約返戻金をもとに一時払いドル建て保険に入るのは勿体なのでやめた方が良いです。
一時払いドル建て保険の利率が高く、加入条件が良いということは、個人向け米国債の利率も同じように高いです。
それなら、契約時に保険関係費など大きな手数料を取られる一時払いドル建て保険より、個人向け米国債で運用した方が実質利回りが高くなる可能性が高いです。

10年以上長期運用できるなら株式投資の方が資産増加が狙える。
解約する場合のデメリット

- 元本割れを起こす可能性がある
- 解約した後はもとに戻せない
元本割れを起こす可能性がある
解約時の為替レートによって、元本割れを起こし損する可能性があります。
もし、払込期間中での途中解約は大きく損する可能性があることを理解しておく必要があります。

損してしまったら勉強代と割り切って前を向くことが大事。
解約した後はもとに戻せない
一度解約してしまうと、解約を取りやめて契約をもとに戻すことはできません。
もし、ドル建て保険から違う死亡保険への見直しをするなら、新しい死亡保険に入った後にドル建て保険を解約すべきです。

死亡保険の見直しの場合、先にドル建て保険を解約してしまって新しい保険に入れないと無保険になってしまうので要注意!
解約前に知っておくべきこと

- 「勿体無い」と解約を止められることがある
- 解約返戻金を狙った営業をかけてくる可能性がある
「勿体無い」と解約を止められることがある
契約後数年での早期解約の場合、「解約は勿体無い」「減額してでも続けた方が良い」と解約を止めようと説得してくる保険営業もいます。
何故なら、早期解約されると営業成績がマイナス評価されるからです。
保険営業の成績のためにドル建て保険を続けるほど、お人好しである必要はないので、解約すると決めたならしっかり解約しましょう。

保険営業に解約したいと言いずらければ、保険会社カスタマーセンターに電話して解約申し出しよう!
解約返戻金を狙った営業をかけてくる可能性がある
ドル建て保険の解約払戻金を狙って、一時払いドル建て保険や解約後の新たな保険の営業をかけてくる可能性があります。
解約はなるべき保険会社カスタマーセンターやマイページを使うなど、保険営業との接触を避ければ変な営業を掛けられる心配もないので、積極的に利用しましょう。
解約の手順

- 【手順①】解約の申し出
- 【手順②】解約書類の記入
- 【手順③】解約書類を提出し完了
【手順①】解約の申し出
保険営業、加入した保険代理店、保険会社カスタマーセンター、マイページのいずれかから解約申し出が必要です。
解約申し出は契約者からしか出来ませんので、忙しい人はマイページを活用すると便利です。
【手順②】解約書類の記入
解約申し出すると、保険会社から自宅宛に解約書類一式が届きます。
必要箇所の記入をしましょう。

保険会社によってマイページ上で解約を完了できる。その場合、解約書類のやり取りはいらず、WEB上で解約が完結します。
【手順③】解約書類を提出し完了
記入した解約書類を専用の返送封筒で保険会社に送付したら完了です。
保険会社が解約書類を受領した日が解約日となります。

ドル建て保険の解約は、解約日の為替レートになるケースが一般的。解約申し出時の解約払戻金と解約完了後の解約払戻金に誤差があることが多い。
解約後はどうすべきかの考え方

- 死亡保障が必要な人
- 解約払戻金を違う投資性商品で運用していきたい人
- 解約払戻金を数年以内に使う予定がある人
死亡保障が必要な人
ドル建て保険を解約後も死亡保障が必要なら、掛捨て死亡保険で備えましょう。
掛捨て生命保険を無駄なく入るなら、現在の家族構成、家計状況・資産状況、公的保障を総合的に見てアドバイスしてくれるFPに無料相談がオススメです。
無駄ない保険加入をしたいならFPに無料相談して解決!オンライン相談できるので全国どこでも対応!
解約払戻金を違う投資性商品で運用していく
運用目的で解約払戻金を投資性商品で運用していきたいなら、保険以外での運用をしましょう。
保障がいらないなら保険加入する必要はなく、加入した時点で大きく手数料を取られるので運用に不向きです。
15年、20年以上の長期運用ができるならNISAをメインで考えることがオススメです。
ただし、どうしても保険で積立したいという人なら変額個人年金を検討するのもありでしょう。

2024年1月からの新NISAなら積立投資と一括投資を併用できるので、解約払戻金を自分のペースで非課税投資に回せる。
解約払戻金を数年以内に使うなら銀行に置いておく
子供の学費や住宅関係資金、自動車の買替えなど、解約返戻金を数年以内に使う予定があるなら銀行においておき必要な時期になったら使えるようにしておきましょう。
【FPの意見】長期運用目的ならNISA・iDeCoを軸に考えよう!

ドル建て保険は長い時間を費やしても実質利回りは低く、長期運用に見合ったリターンを得ることができません。
もし貯金・投資・運用目的でドル建て保険に入ったなら、解約してNISA・iDeCoに切り替えて長期運用した方が増える可能性が高い。
加入して間もない人や長期運用できる人なら、損してでも今すぐドル建て保険を見直して将来のために保険以外で運用していきましょう。
ドル建て保険を解約して保険以外で投資をする人へ

保険ではなくNISAやiDeCoなど自分で投資をしようと思っても、
- 『投資というだけで難しそう…』
- 『何から始めたらいいのかわからない…』
- 『投資はやりたいけど出来るだけ損したくないな…』
このように思われる方も多いと思います。
私も以前は同じように考え、中々行動に移れずただ銀行貯金するだけでした。
ですが単純に貯金してもお金はふえません。
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まとめ

- ドル建て保険の解約で迷っているなら、歴史的な円安の今なら解約チャンス
- ドル建て保険を長く続けても実質利回りはかなり低く、リスクにリターンが見合わない
- 契約後間もない人、払込満了まで5年以上ある人は今すぐ解約して新たな投資をすべき
- 契約10年以内で解約控除が掛かったとしても、解約は全然あり
- 長期運用できるならNISA・iDeCoを優先利用して長期株式投資が最も増える可能性が高く、途中解約の損失くらい取り戻せる可能性も高い
- ドル建て保険を解約後も死亡保障が必要なら、掛捨て死亡保険を必要最低限入ろう
- ドル建て保険解約後の資産運用・保険など具体的にどうすべきか迷う…
- それなら、保険・投資信託・住宅ローンなど幅広い金融商品を加入までまとめて相談できる【マネプロ】で知識豊富なFPに無料相談して解決しよう!
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