- ライフインベストの利回りがいいとオススメされたけど、本当にそうなの?
- 見積書の利回り年6%と、過去の実績だけしか説明されていないし…
- NISAも気になっているし、どっちがお金が増えそうなのか教えて!
「世界株式を選べばすごい増えますよ」と、ライフインベストの利回りが高いことを強調されるケースは多いです。
初めて投資の話を聞いた人だと、見積書をみてすごく増える印象を受けてしまいますよね。
実はライフインベストで運用実績が良くても様々な手数料を引かれるので、『実質利回り』がかなり低くなることを、保険営業や他サイトでは具体的に教えてくれません。
そこでこの記事では、業歴13年現役FPとして2,000世帯以上の保険・資産形成の悩みを解決してきた筆者が、ライフインベストの実質利回りがどれくらい低いのかを教えます。
最後まで読めば、ライフインベストは資産形成に適しているのかがわかり、あなたの貴重な時間とお金をムダにしないですみます。
- ライフインベストの実質利回りは見積書と比べてかなり低い
- 保険関係費(手数料)が高いから実質利回りが低く、元本割れリスクもNISAより高い
- あなたのお金を守れるのはあなただけ!保険屋のカモにならないで欲しい。
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ライフインベストの『実質利回り』を5年毎に検証
利回り年6%で運用できていたとしても、11年もの時間をかけて実質利回りは『0.33%』、積立金は3.9%しか増えていません。
学資保険の代わりで入った場合、18年目をみてみると実質利回りは『1.46%』で、利回りと実質利回りに大きな乖離があることがわかります。
- 年齢 : 30歳
- 性別 : 男性
- 月額保険料 : 20,000円
- 保険期間・払込期間:70歳まで
- 利回り:年6%で計算
※課税は考慮してません※
経過年数 (年齢) | 累計保険料 | 利回り年6% (返戻率) | 実質利回り |
---|---|---|---|
11年目 (41歳) | 264万 | 274万 (103.9%) | 0.33% |
15年目 (45歳) | 360万 | 424万 (117.9%) | 1.09% |
18年目 (48歳) | 432万 | 561万 (130%) | 1.46% |
20年目 (50歳) | 480万 | 667万 (139%) | 1.65% |
25年目 (55歳) | 600万 | 992万 (165.4%) | 2.03% |
30年目 (60歳) | 720万 | 1,434万 (199.2%) | 2.32% |
35年目 (65歳) | 840万 | 2,028万 (241.4%) | 2.55% |
40年目 (70歳) | 960万 | 2,823万 (294%) | 2.73% |
投資において大切なのは実際の手取りに直結する『実質利回り』です。
実質利回りが高い投資をしたいなら、そもそも保険での投資は選択肢に入りませんし、金融知識あるFPなら保険で投資を勧めません。
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利回りをより良くする為に「払済」を提案してきたら要注意!
保険料の支払いを中断して、それまでの積立金を運用継続してもらう払済にすれば利回りが高くなるのは事実です。
実は払済はデメリットが多く、特に払済にする前提でライフインベストに入るのは時間とお金をムダにしますので、絶対にやめてください!
ライフインベストの払済が無意味な理由は別記事で詳しく解説してます。
【ライフインベスト】VS【NISA】年率6%の場合を比較
同じ利回りで40年後の運用成果を比較すると、NISAのほうがライフインベストより1,159万円も多くお金が増えます。
さらにライフインベストは運用益に課税されるので、実質利回りはさらに下がり差額はもっと広がります。
経過年数 (年齢) | 累計保険料 | 利回り6% (返戻率) | 差額 | |
---|---|---|---|---|
ライフインベスト | NISA | |||
11年目 (41歳) | 264万 | 274万 (103.9%) | 372万 (140.9%) | 🔺98万 |
15年目 (45歳) | 360万 | 424万 (117.9%) | 581万 (161.3%) | 🔺157万 |
18年目 (48歳) | 432万 | 561万 (130%) | 774万 (179.1%) | 🔺213万 |
20年目 (50歳) | 480万 | 667万 (139%) | 940万 (195.8%) | 🔺273万 |
25年目 (55歳) | 600万 | 992万 (165.4%) | 1,385万 (230.8%) | 🔺393万 |
30年目 (60歳) | 720万 | 1,434万 (199.2%) | 2,009万 (279%) | 🔺575万 |
35年目 (65歳) | 840万 | 2,028万 (241.4%) | 2,849万 (339.1%) | 🔺821万 |
40年目 (70歳) | 760万 | 2,823万 (294%) | 3,982万 (523.9%) | 🔺1,159万 |
あなたは1,159万円を使える未来と、使えない未来、どっちがいいでしょうか。
しっかり比較すると、資産形成としてライフインベストを選ぶ人はいません。
保険で投資するか、NISAなど資産形成に適した金融商品で投資するかだけで、あなたの人生に与える影響は大きいです。
一般的に保険と投資、保険と貯金は分けるべきと言われる理由がコレです。
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保険関係費(手数料)があるから、実質利回りはかなり低くなる!
ライフインベストは保険特有の手数料『保険関係費』が保険料から引かれます。
保険関係費を保険料からいくら引いているのかは開示されておらず、ブラックボックスです。
項目 | 保険関係費の手数料率 |
---|---|
①保険契約の締結・維持および 保険料の収納に必要な費用 | 開示されておらず不明 |
②特別勘定の管理に必要な費用 | 積立金額に対して年率0.37% |
③基本保険金額保証に関する費用 | 積立金額に対して年率0.08% |
④死亡保障などに必要な費用 | 開示されておらず不明 |
⑤保険料払込免除に関する費用 | 保険料に対して0.1%〜0.2% |
手数料が運用成果に与える影響は大きいです。
例えば、利回り年10%で運用できていても、手数料が8%かかるなら実質利回りは2%にしかなりません。
投資において手数料率がわからないのは大きなデメリットです。
保険関係費は保険会社へ払う『実質的な掛けすて保険料』です!
実質利回り6%になるには「最低年7.65%以上」での運用が必要
ライフインベストで『実質利回りで年6%』を実現するには、手数料率不明の保険関係費は含めずに考えても、最低年7.65%以上の運用じゃないといけません。
具体的な計算方法と、根拠を見ていきましょう。
ライフインベストで勧められるケースが多い「世界株式型(アクティブ)」で計算します。
- 【運用費用】年率1.0615%
- 【保険関係費の項目②】年0.37%
- 【保険関係費の項目③】年0.08%
- 【保険関係費の項目⑤】年率1.2%〜2.4%(0.1%〜0.2% × 12ヶ月)
→手数料率:2.7115%(❶〜❹合計)
▪️利回り:年8.7115% ー 手数料率:2.7115%(❶〜❹合計) = 実質利回り:6%
ここにさらに【保険関係費の項目①・④】も掛かります。
保険関係費の項目①・④の手数料率が開示されておらず、これ以上の具体的な計算はできません。
しかしあくまで、開示されているものだけでも最低年率8.7115%以上の運用がされていないと、実質利回り年6%にはならず、ハードルがかなり高いです。
ちなみにライフインベストの運用レポートを参考にすると、2024年8月時点で利回り8,7115%以上なのは【バランス70型】【日本株式型】【世界株式型】【米国株式型(アクティブ)】のみです。
一般的に投資信託の期待リターンは年3〜7%と言われている。
ライフインベストで実質利回り年6%のリターンを得るのは大変。
【NISA】実質利回り6%実現のハードルが低い!
NISAはライフインベストと違い「保険関係費」がないので、実質利回り年6%になるためのハードルが低いです。
具体的に計算してみましょう。
NISAで大人気の優良ファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」で計算します。
- 【運用費用】0.05775%以内
- 【保険関係費】なし(保険ではないので保険関係費はない)
- 2024年5月時点 過去5年間の利回り14.35%
利回り:年率6.55775% ー 手数料率:0.05775% = 実質利回り:年6%
保険関係費などの余計な手数料がないだけで、高いリターンを期待できるだけじゃなく、元本割れリスクもライフインベストより抑えられます。
NISAのほうが資産形成、お金を増やしたいというニーズに適している!
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NISAでも世界株式で運用ができて、手数料が安い!
全世界の優良企業にまるっと投資できる『世界株式型(インデックス)』を勧められるケースも多いです。
例えば全く同じ運用ができるファンドに、NISAなど保険以外で投資すれば手数料が安いので圧倒的有利に投資できます。
手数料率(税抜) | |
---|---|
ライフインベスト 世界株式型(インデックス) | 年0.1100%+保険関係費 |
楽天全世界株式 インデックスファンド | 年0.1375%(税込) |
eMAXIS Slim 全世界株式インデックス | 年0.05775%(税込) |
例えば、全く同じお米が1,600円と1,000円で売っていたら、誰もが1,000円のお米を買うでしょう。
手数料を抑えて有利な投資をしたいなら、ライフインベストは不向きです。
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なぜ?保険営業が実質利回りを説明しない理由
実質利回りの話は保険営業にとって不利になるだけで、あえて説明してくれないケースが多いです。
- 実質利回りの計算の仕方や考え方を知らない
- ライフインベストの手数料の高さが際立ってしまうから案内したくない
- 保険販売に不利になる情報を与えたくない
- 保険営業の金融知識が乏しい
- ライフインベストがNISAより良いと本気で思っている(一定数こんな保険営業いますが無知なだけ)
保険営業は保険を売るのが仕事で、ライフインベストを売り込んでくるのは仕方のないことです。
保険営業はいかに高額な契約を取るか、営業成績を上げることを優先的に考えている人が多く、顧客利益第一には絶対ならないだろうと、同じ業界にFPとして従事している筆者は断言できます。
もちろん中には顧客第一の素晴らしい営業もいますが、全員がそうではなく金融リテラシーの低い相談者につけ込む悪質な保険営業はけっこう多いので気をつけましょう。
保険は難しいで思考停止が一番ダメ。
自分のお金は自分で守らないといけません。
知識豊富なFPなら優先的にライフインベストで資産形成を勧めることはありません。
自分に最適な資産形成を見つけたいなら、FPに相談がおすすめです。
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投資性商品は同等内容なら手数料が安いほうがいい!
手数料は将来の運用成果に大きな影響を与えます。
- ①【利回り】9% 【手数料】6% 【実質利回り】3%
- ②【利回り】5% 【手数料】0.1% 【実質利回り】4.9%
この2つで投資するとしたら、どちらが良い運用成果になりそうでしょうか?
正解は…
②です!
利回りがよくても、手数料が高ければ運用益から相殺されてしまうので「手数料は安い方がいい」です。
利回りと手数料はセットで考えてください。
投資性商品の選び方の鉄則といえますが、同等内容なら手数料が安いものを選びましょう。
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投資目的ならライフインベストに入った時点で損してしまう
ライフインベストは保険料から引かれる手数料が高く、投資される積立金が少ないです。
投資目的ならNISA・iDeCoなど保険以外のほうが確実に良い運用成果になるでしょう。
NISAには保障がない。
だからライフインベストで保障と投資を兼ねた方が良くない?
それなら、掛けすて保険で保障を備えて、NISAで投資すれば問題解決です。
ちなみに掛けすて保険とNISAを分けるだけで、ライフインベストより保障も期待リターンも高くできます。
金融知識が豊富なFPなら「保険」と「投資」を分けて提案してくれるので、もしあなたがムダな保険料を払いたくないなら相談がオススメです。
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勉強しないで投資は損するリスクを高める
投資するなら最低限の知識がないと搾取されます。
最低限の投資知識があれば、ライフインベストの実質利回りの低さ、手数料の高さに違和感を感じるはずです。
将来お金で困らない為に投資を始めるなら、ライフインベストは資産形成の遠回りになるだけです。
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ライフインベストではなく、自分で投資を始めたい人へ
ライフインベスト以外で投資を始めたいと思っても、
- 『投資というだけで難しそう…』
- 『何から始めたらいいのかわからない…』
- 『投資はやりたいけど出来るだけ損したくないな…』
このように思われる方も多いと思います。
私も以前は同じように考え、中々行動に移れずただ銀行貯金するだけでした。
ですが単純に貯金してもお金はふえません。
低金利時代で収入も上がりにくい今の時代こそ、『投資をすること』はあなたの10年、20年後の未来を大きく変えます。
- 早いうちから無駄なく将来に備えたい
- 自分に合った投資方法や資産配分を知りたい
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- 家計負担を抑えたい
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デメリットを理解した上でライフインベストに入りたい!
- 保険営業の説明だけでは理解しきれなかった
- ライフインベストの提案を受けたけど、難しくてよくわからなかった
- お金が増えると良い話すぎて不信感を感じて自分で調べようと思った
このブログを読んでいる人は、このように感じている人が多いと思います。
変額保険は非常に複雑な保険で、メリット・デメリットや自分に適不適かしっかり理解した上で入らないと、あとで後悔する可能性が高いです。
読者の方には、そうなって欲しくありません。
- 実質利回りの説明をしてくれなかった
- 担当の保険営業の案内に疑問をもった
- 変額個人年金の案内がなく、変額有期保険の説明しか受けていない
- NISA・iDeCoと詳しく比較してから決めたい
- 保険に固執せず幅広い金融商品の中から最適な積立方法を知りたい
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まとめ
- ライフインベストの実質利回りは見積書と比べてかなり低い
- 保険関係費(手数料)が高いから実質利回りが低く、元本割れリスクもNISAより高い
- あなたのお金を守れるのはあなただけ!保険屋のカモにならないで欲しい。
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